フィル・シラー殿、どういう風の吹き回しなんでしょうね?
非常に興味深い。
AppleさんがWWDCを前に自前に自社の今後の取り組みについて各国のテック関連のライターに向け電話で話をしたそうだ。
Nenetではざっくり紹介だ。
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アプリ審査の改善
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ビジネスモデルの多様化
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アプリの発見性の向上
上の3つの話がその電話の内容だったそうだ。
内容はどれも開発者にとって誤解がないように、またこの手の話をしたところでスタンディング・オベーションが起こらないような込み入った話で「プレスリリース以上、基調講演未満」という感触だったためフィル・シラー氏直々の電話になったのだろう。
1.に関しては
アプリの審査が48時間、速いと24時間で終了。
審査の内容やシステム、人材の見直しなどをしたそうだ。
難易度の高い問題でリジェクトされたとしても早めに対処が可能になるのでiPhone向けのアプリが審査で弾かれ、製品が世の中に出ない。というリスクは軽減されるのだろう。
新作アプリがスムーズにてにはいりiPhoneユーザさんはニコニコ。
ゲームのプロデューサーも予定通りの進行が可能になりホットする。
そんな感じだろう。
2.のビジネスの多様化
こちらは「定期購入」たとえば、3ヶ月分の使用権を販売する。とか月額払いでゲームを提供するとかそういう支払形態を解禁するということ。
また、月額販売などが2年目を超えた段階でAppleは売価の15%しかとらない。ということらしい。
息の長い良いサービスを続けて配信するアプリ開発者には2年目以降は15%の取り分でいいとAppleが言ってきたということだ。
月額取り放題コンテンツとか、ガラケー時代によく有ったサービスが復活するかも知れない。
着メロ取り放題とか、iPhoneだとうまくいかないけど、何か考えてる人はいるんだろ?
3.つめアプリの発見性向上
AppStoreの検索機能を使いやすくする。
AppStore内に広告を掲載できるようにする。
この2点を秋くらいから実施していくらしい。(iOS10からかな。)
これはユーザーにとってもスタンディングオベーションものだと思うのだけれど、この発表を会場で実施して、スタンディングオベーションやウエーブが起こってしまった場合、Apple的には今までの施策がイケてない=マイナスイメージなので早々にネタバレをしてしまったのかもしれない。
実際、アプリを配信していく際には相当量の広告を出稿するのだけれど、Appleがその広告費の一部を掠め取っていこう。という穿った見方もできる。
AppStoreの出来は、製品検索性を含めて開発に絡んだ人であれば半ば恨みを抱くレベルだったので、
やっと改善か。
という気分だと思う。
Appleの今回のこの判断はiAdを潰しての収益化の移行なので、Appleが開発者を支援するというスタンスから、Appleは自社のショップで開発者からお金を取り儲けを出すので、無料アプリをバンバン宣伝してもらい、後のことは特に知らん。というワイルドなスタンスなのかもしれない。
(利益を)得たいのなら(AppStoreに広告費を)与えろ。
という新しいビジネスが始まるわけだ…
ちなみに、iPhoneだけでなく、iPadやMac、Apple TVに関してもAppStoreでの検索性の向上をアメリカを起点に実施していく模様。
期待をしてしまうが、大丈夫かな。
まぁ、どの話も実際、ユーザーには悪い話ではないのだ。
上の建物がBill Graham Civic Auditoriumだが、この会場で
より盛り上がれる話をWWDCの基調講演では出せるぞ。
という心意気の現れだとも思える。
ハードについての発表は少ないようだが、そのあたりは別に投稿する。
情報源: ITmedia PC USER